
南アルプス・甲斐駒ヶ岳の麓にて、招待制・住所非公開の原野プライベートサウナ「湧火(YUUKA)」が始動した。山梨県北杜市にある半径500mに人のいない私有地にある、薪のサウナと天然の沢の水風呂で、火と沢の水とだけ向き合う時間を体験できる。
所在地・料金はあえて非公開のプライベートサウナ

「湧火」は、情報が過剰に行き交い、あらゆる場所が地図に載り、あらゆる価格が並べて比べられる時代に、所在地と料金をあえて非公開としている。これは演出ではなく、この場所が何のために在るかという問いそのものだ。火と、水と、静けさ。それだけが残る時間を、限られた人とだけ分かち合うためだという。
完全審査・登録制で過ごし方は利用者次第

会員ページ
「湧火」は登録者だけを迎える完全審査・登録制。受付も入退場も過ごし方も、訪れた人の手に委ねられるという。

決められた順序はなく、滞在の時間に区切りも設けない。訪れた人は携帯電話を手放して過ごす。電波が届かないからではなく、断つことを自ら選ぶ場所として。鳴るのは、薪の爆ぜる音だけになる。
甲斐駒ヶ岳から流れる天然の沢の冷たい水風呂

「湧火」の場所は、南アルプス・甲斐駒ヶ岳(標高2,967m)の麓、半径500mに人のいない私有地。薪をくべる100℃超のサウナと、敷地を流れる天然の沢の水風呂で構成される。
沢の水温は夏におよそ12℃、冬には8℃まで下がる。水底が見えるほど澄んだ水が、花崗岩の山が長い時間をかけてつくった冷たさを運ぶ。
大自然の中で外気浴できる、これから育てる場所

「湧火」は、完成された施設ではない。原野に火を入れて沢に身を浸し、道や棚を少しずつ手で整えながら、これから育てていく場所だという。
現在は招待制で運営しており、最初に迎える数名を、火守(ひもり)と呼ぶ。火の番をし、この土地に通う人、という意味だ。登録した人には所定の審査があり、「場所と料金を外に明かさないこと」「火と水と人への礼を守ること」を確かめ、審査を経た人だけが、火守としてここに通えるようになる。

サウナ内部
「湧火」という名前は、湧き出る水の「湧」、薪の炎を指す「火」からできている。本来打ち消し合うはずの水と火が、訪れた人の体の上で出会う一瞬を名前にしたという。

なお、フィンランドにサウナ外交という言葉があるように、「湧火」は接待や法人での利用も受け入れている。

半径500mに人のいない土地のため、聞かれたくない話を、聞かれない場所で交わす場所にもなるという。法人での利用には、敷地全体の貸切で応えるとのことだ。
利用・登録方法

予約画面
利用には、公式サイトから「火守」(利用者)の登録申請を行う。

申請が通れば、デジタル会員証が発行される。

「湧火」へのアクセスは中央自動車道・須玉ICから車で20分、首都高・新宿ICから車で2時間。到着も退出も、時間に決まりはなく、鍵の受け渡しもなく、セルフで入る。正確な場所と道順は、招待された人にのみ伝えられる。
地図に載らないサウナを、この機会に利用してみては。
■湧火(YUUKA)
所在地:非公開(山梨県北杜市) ※招待制
公式HP:https://yu-ka.space
公式LINE:https://lin.ee/wGK3e3D
公式Instagram:https://www.instagram.com/yuka.yamanashi
(山崎正和)